サックスを手に入れたばかりで、「すぐにでも何か曲を吹いてみたい!」と思うのは、とても自然で素晴らしいことです。楽器を手にした喜びを、音を奏でることでさらに大きくしたいですよね。
でも、ちょっとだけ楽譜を探すのを待ってください。もしあなたが将来的にジャズやポップスを自由に演奏したいと考えているなら、楽譜を見る前に、もっと大切な最初のステップがあります。
楽譜の前に「歌える曲」から始めよう
最初に挑戦すべきは、楽譜を見なくても、あなたが鼻歌で歌えるようなシンプルなメロディの曲です。童謡や、簡単なポップスのメロディで構いません。
- きらきら星
- メリーさんの羊
- ハッピーバースデー
といった、誰もが知っている曲で十分です。これらの曲を、まずはサックスで音を探しながら、ゆっくりと正確な音程で吹けるように練習してみましょう。
調性と調号を意識して、色々なキーで吹いてみよう
簡単なメロディを吹けるようになったら、少しステップアップしてみましょう。その曲の調性(キー)と調号を意識して、色々なキーで同じメロディを吹いてみるのです。
例えば、「きらきら星」をCメジャーで吹けるようになったら、次はGメジャーやFメジャーでも吹いてみる、というように練習します。
これは、音感と楽器の運指を結びつけるためのとても重要なトレーニングになります。色々なキーで吹けるようになることで、音の配置を体で覚えていくことができます。
かっこいい曲に挑戦したいなら、まずは「スケール内メロディ」から
「どうしても最初からジャズスタンダードのようなかっこいい曲に挑戦したい!」という気持ちもよく分かります。そんなあなたは、まずその曲の基本となるスケール(音階)内の音だけで作られたシンプルなメロディを探してみましょう。
メジャースケール内の音だけのメロディ:
- 聖者の行進
- セントトーマス
- マックザナイフ
これらの曲は、明るく分かりやすいメロディで、メジャースケールの音の感覚を掴むのに最適です。
マイナーペンタトニック内の音だけのメロディ:
- バグズグルーヴ
- ソニームーンフォートゥー
少しブルージーでクールな響きを持つマイナーペンタトニックスケールは、ジャズやブルースでとても頻繁に使われます。これらの曲で、その独特の雰囲気に慣れていきましょう。
ナチュラルマイナースケール内の音だけのメロディ:
- サマータイム
憂いを帯びた美しいメロディを持つナチュラルマイナースケールは、感情的な表現をするのに適しています。
ジャズ・ポップスの基本は「耳」と「感覚」
ジャズやポップスは、元々譜面が存在しない文化の中で発展してきました。もちろん、現在では多くの曲に譜面がありますが、完全に譜面に頼るのではなく、自分の耳(音感)と感覚を訓練していくことがとても重要です。
楽譜はあくまで参考程度にとどめ、まずは歌えるメロディを楽器で再現する練習を通して、音感を養っていきましょう。
魔法のツール「移動ド」を活用しよう
さらに練習を簡単にしてくれるのが「移動ド」という考え方です。移動ドとは、キー(調)に関わらず、音階の各音に「ドレミ」を付けて考える方法のこと。
例えば、あるメロディの基本的な音が「ドレミファソ」だと分かれば、それがどのキー(CメジャーでもGメジャーでも)であっても、同じ「ドレミファソ」の感覚で演奏できるのです。
もちろん、実際に楽器を吹く際には、キーによって指使い(運指)を覚える必要はありますが、移動ドを理解することで、音楽的な理解が格段に深まります。
移動ドを体系的に訓練する
MUSIC HACKでは、楽器初心者の方でもゼロから移動ドを用いて相対音感を鍛えるための特別なカリキュラムをご用意しています。
まずは無料体験レッスンから
「なんだか難しそう…」と感じた方もいるかもしれません。でも大丈夫!MUSIC HACKの無料体験レッスンでは、経験豊富な講師が、あなたのペースに合わせて丁寧に音楽の基礎を教えてくれます。
ぜひ、お気軽にお試しください!