「コード進行を覚えられない…」
「覚えたけどこれをどうアドリブに活かせばいいのかわからない…」
「コードネームはわかるけどサウンドが出てこない…」
そんな悩みを『ある方法』で解決します!
コード進行の悩み、それは暗記中心の学習法に潜む落とし穴
ジャズサックスを演奏する上で、避けて通れないのがコード進行の理解です。「C、Dm7、G7…」といったコードネームを覚え、その理論を頭に詰め込む。多くの学習者がこのプロセスを経ようとしますが、中には「コードは覚えたはずなのに、アドリブでどう活かせばいいかわからない」「コード進行が変わると、途端に何を吹けばいいのか迷ってしまう」といった悩みを抱える方も少なくありません。
その原因の一つに、コードネームや理論といった「知識」の暗記に偏った学習法が挙げられます。確かに、コードの構成音や機能を知ることは重要です。しかし、音楽は理屈だけではありません。コード進行には、それぞれ独自の「響き」や「流れ」があり、それを肌で感じ取ることが、より深い理解と自由な演奏への鍵となるのです。
響きを感じるための第一歩 – 移動ドという魔法
そこで提案したいのが、「移動ド」という考え方を取り入れた学習法です。固定ドで音名を絶対的に捉えるのではなく、調の中心となる音(主音)を「ド」として相対的に捉える移動ドは、コード進行の機能やそれぞれのコードが持つ役割を「音の響き」としてダイレクトに感じ取るための強力なツールとなります。
例えば、同じメジャーコードでも、キーがCメジャーの時のCと、キーがGメジャーの時のGは、絶対的な音高は異なりますが、移動ドで捉えればどちらも「ド」の響きを持ちます。同様に、ツーファイブワン進行(例:CメジャーキーにおけるDm7-G7-C)は、キーが変わっても「レ→ソ→ド」という機能的な関係性と、特有のサウンド感を保っています。この「響き」を移動ドを通して体感することで、コード進行の本質的な理解が深まるのです。
移動ドでコード進行を「サウンド」として捉えるメリット
コードの機能が「肌感覚」で理解できる
移動ドでコード進行を捉えると、それぞれのコードが持つ役割(トニック、ドミナント、サブドミナントなど)が、単なる理論としてではなく、「ド」に対する音の動きや響きとして感じられるようになります。「ソ」は「ド」に向かって解決したがる響き、「ファ」は「ド」を優しく支えるような響き、といった感覚的な理解は、アドリブの際に自然な音選びを促します。
キーが変わっても応用が利く
固定ドでコードとスケールを暗記している場合、キーが変わるたびに運指のパターンやスケールの形を覚え直す必要があり、混乱を招きがちです。しかし、移動ドで学習していれば、コード進行の機能的な関係性はキーが変わっても普遍であるため、一度理解したパターンを様々なキーに応用することができます。
アドリブの自由度が格段に向上する
コード進行の「響き」を感じながら演奏することで、理論的な制約にとらわれすぎず、より音楽的なフレーズを生み出すことができます。コードの持つ雰囲気や、次のコードへの流れをサウンドとして捉えているため、自然とコードに合ったメロディやハーモニーを奏でることができるようになるのです。また既存のフレーズを感覚的に応用できるようにもなります。
実践!移動ドでコード進行を学ぼう
主要三和音を移動ドで歌ってみる
まずは、メジャー、マイナー、セブンスといった主要なコードの構成音を、任意のキーの主音を「ド」として移動ドで歌ってみましょう。例えば、CメジャーキーのCなら「ド-ミ-ソ」、Amなら「ラ-ド-ミ」、G7なら「ソ-シ-レ-ファ」となります。GメジャーキーならGが「ド-ミ-ソ」、Emが「ラ-ド-ミ」、D7が「ソ-シ-レ-ファ」となります。これを様々なキーで練習することで、コードの基本的な響きを体感します。
簡単なコード進行を移動ドで分析する
ツーファイブワンやブルースといった基本的なコード進行を楽譜で確認し、任意のキーの主音を「ド」として移動ドでコードトーンを歌ってみましょう。例えば、Cメジャーのツーファイブワン(Dm7-G7-C)であれば、Cを「ド」として、Dm7のルート音Dが「レ」となり「レ-ファ-ラ-ド」、G7のルート音Gが「ソ」となり「ソ-シ-レ-ファ」、Cのルート音Cは「ド」なので「ド-ミ-ソ」と歌います。Fメジャーのツーファイブワン(Gm7-C7-F)であれば、Fを「ド」として、Gm7のルート音Gが「レ」となり「レ-ファ-ラ-ド」、C7のルート音Cが「ソ」となり「ソ-シ-レ-ファ」、Fのルート音Fは「ド」なので「ド-ミ-ソ」と歌います。それぞれのコードの響きと、進行の流れを感じ取ることが重要です。
移動ドを意識しながら楽器で演奏する
実際にサックスを演奏する際にも、キーの主音を意識しながら、移動ドでスケールや簡単なメロディを吹いてみましょう。キーが変わるごとに「ド」の位置が移動することを意識することで、コードとスケールの関係性をより深く理解することができます。
好きなジャズの楽曲を移動ドで分析してみる
お気に入りのジャズの楽曲のコード進行を楽譜で確認し、それぞれのコードを移動ドで分析してみましょう。どのような機能を持つコードが、どのような響きで繋がっているのかを感じ取ることで、プロの演奏家のコード進行のセンスや、アドリブのアイデアの源泉を垣間見ることができるでしょう。
暗記から体感へ – 新しいジャズサックス学習の扉を開こう
コード進行の学習は、決して苦行ではありません。移動ドという考え方を取り入れることで、コードは単なる記号の羅列から、豊かな響きを持つ音楽的な存在へと変わります。理論の暗記に苦しんでいたあなたも、移動ドを通してコード進行を「サウンド」として体感することで、ジャズサックス演奏の新たな可能性を発見できるはずです。さあ、耳を澄ませて、コード進行の奥深い響きの世界へと飛び込みましょう。
それでも独学は難しい!
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